你喜欢跑步吗？

　　

　　2022になりました。年明けに、何か新しいことをやってみようと思って、元旦の連休に箱根駅伝を始めて見ました。正確に言えば、駅伝自体はだいぶ前から知っていて、日本にいた時、お正月に家でダラダラしながら、テレビの生中継をチラッと見たこともあります。が、丸ごと一回のレースを最後まで見たのは初めてです。

　　断っておきたいですが、私はランナーでも、自らスポーツ観戦をするような人でもありません。普段ボクシングをやっていますが、ボクシングなどの格闘技の試合もほとんどと言っていいほど見ません。ランニングに唯一関わったのは高校時代で、毎晩の自習後に、学校のグランドで20分ぐらい走った時期がありました。当時はすごく単純に、勉強でごちゃごちゃになった頭と凝った体をリフレッシュするために走りました。なので、別に速度とか、姿勢とか、なんのこだわりなく、ただ走っていました。

　　

　　アニメ『風が強く吹いている』

　　なぜいきなり駅伝を見たいと思ったのか。考えてみれば、この二、三年は駅伝を目にする機会がちょこちょこありました。青山学院大学の駅伝制覇を記録したドキュメンタリーを見たし、『風が強く吹いている』というアニメも見ました。これらの番組を見た直後、大変奮い立たされ、ジョギングまでしてみたが、本物の駅伝を見ようとは思い及びませんでした。

　　結局、綾野剛の影響かな。剛くんがいくつかのバラエティ番組で、箱根駅伝が好きだって言いました。駅伝の魅力について聞かれた時、目を輝かせて語る姿を鮮明に覚えています。剛くん曰く、ただ走っているだけだし、ただ襷を繋ぐだけなんですけど、誰かを応援してるって、すごく人生が豊かになるんです。その言葉も強烈に印象に残っています。人生を豊かにしてくれるなら、さぞ見応えがあるだろうと思って、動画サイトで探してみました。

　　箱根駅伝は全称「東京箱根間往復大学駅伝競走」、毎年の1月2日と3日に行われ、今年は第98回を迎えました。試合は朝8時からスタートしますが、テレビ中継は7から始まります。テレビ放送なので、箱根駅伝を見たことのない人を配慮して、中継では駅伝の歴史、ルール、大学の参戦歴、往復路の区間状況、選手と監督の情報など、全部細かく教えてくれるので、初めてという人でも予備知識なしの状態で気軽に見ることができます。

　　

　　箱根駅伝の区間図

　　2日間の試合自体が10時間以上かかるし、試合前の紹介や試合後のインタビュー、またハイライトなどを入れれば、中継時間が15時間弱にも及びます。途中で飽きれてもともとだと思っていたが、案外最後まで見ることができました。もちろん15時間の内容を一気にというのは無理で、2週間をかけてコツコツ見ました。見ていて、選手たちの強靭さに感心したり、一緒にドキドキハラハラしましたが、それよりも感慨深いところが二点ありました。キーワードごとに、整理してみます。

　　歴史伝承

　　駅伝の歴史は1920年に遡ることができ、戦争でやむを得ず中止した何年かを除き、ちゃんと今に繋ぎ続けてきました。特に近年は「駅伝戦国時代」と呼ばれ、21のチームが大混戦を展開しています。放送中、これまでの名シーンを振り返ったりして、98回までの熱気のある歴史が見られます。しかも、試合の解説者やゲストのコメンテーターも全員箱根駅伝との繋がりが深い。例えば、今年初日のゲストの1人は東京五輪マラソンの日本人代表、大迫傑選手。彼は大学時代四年連続で箱根駅伝に出ました。また、解説者も、駅伝の出場経験のみならず、駅伝チームの監督として活躍した経験のある方が多く、彼らはつまり、駅伝に一生を捧げてきました。このように、駅伝に集まってきたる人たちを支えるのは、大学の名誉だけではなく、この競技自体の魅力や伝統を受け継ぐ使命感でもあろう。

　　

　　ゲストコメンテーターの大迫傑選手

　　箱根から世界へ

　　「箱根から世界へ。この言葉を実現した夏（2021）を経て、また新しい年を迎えました。」これは中継の初頭から出た言葉です。そもそも、駅伝創設の原動力になったのは、マラソンの父として知られる金栗四三らの「世界に通用するランナーを育成したい」との思いでした。現に、大迫傑選手のように、箱根駅伝から頭角を現し、そこから世界で活躍するランナーへと成長していく選手が多く、駅伝は歴代で70人以上の五輪代表を輩出しました。中継中も、オリンピアンの紹介が多い。試合で国民の関心を引き寄せながら、国の陸上競技の人材を育てるという形は素晴らしいし、選手たちもまた国民の応援に答え、みんなに夢を見させるのがいいですね。こうして、日本におけるランニング文化の構築に寄与しているでしょう。

　　

　　もちろん、以上に述べた点にとどまらず、選手たちの成長ぶりや、追いつ追われつの中で生まれるドラマなど、駅伝の見どころはいっぱいあります。皆さんも興味があったら、是非ご覧になってください、きっと勇気をもらえるはずです。2022年は、ランナーのように、雨にも負けず、風にも負けず、雪にも負けず、前へ進めるように。

　　文字/大原陈老师编辑/LILI图片/来源自网络

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